こどもの成長が遅いと感じたら・・・発達障害・知的障害・成長障害②
前回は、こどもの成長を知るのに大切な身体発育曲線(成長曲線)についてご紹介しました。
今回は、母子手帳の使い方と合わせて、成長障害と発達障害の基本的な内容を見ていきましょう。
母子手帳の大切さ
では、成長曲線の帯から大きく外れていて、他のこどもと明らかに発育スピードが遅いと感じる場合はどうすればいいのでしょうか。
そんなときは、まず乳幼児健診や小児科を受診するときに、身長・体重を記入した母子手帳を見せながら相談してみてください。
とくに、医師は低身長かどうかを重視します。
平均的な身長より大幅に低かったり、身長の伸びるスピードがゆるやかすぎたりした場合、ホルモン分泌や染色体、骨や軟骨、心臓や肝臓、腎臓など臓器の病気が隠れていることがあるためです。
成長障害とは
日本小児内分泌学会では、こうしたこどもの成長に関する病気を成長障害としてまとめています。
成長障害では、次のような症状があらわれるのが特徴で、小児専門医に相談する判断材料のひとつになります。
・低身長・高身長
・急激な体重の増減
・夜尿症
・肥満
・糖尿病
・思春期早発(陰毛や性器出血など)・思春期遅発(生理が出現しない)
・多毛症
・甲状腺の腫れ
・骨折しやすい・骨の変形
成長にはこどもの個性が大きい
とはいっても、身長や体重は遺伝やそのこどもの持って生まれた体質、成長のスピードの個性をはじめホルモン分泌や栄養のほか生活環境にも影響されます。
また、体重に比べて身長は伸びやすいときと伸びがおだやかなときといった時期的な差もあるのがポイントです。
日本小児内分泌学会でも、まずは成長曲線を参考にしながら、こどもの成長を見守るように啓発しています。
発達の遅れの心配も母子手帳をチェック
身長や体重のほかにも親御さんの心配は尽きません。
・寝返りをしない
・はいはいをしない
・つかまり立ちや歩こうとする様子がない
こうした運動機能や内面の発達のスピードも、母子手帳の身体発育曲線で目安がわかります。
グラフに左右に伸びた矢印があって、矢印の左端はその月齢で約半数のこどもが、右端は約9割のこどもができるようになった印です。
発達障害かもしれないと思ったら
では、身長や体重、運動機能や内面の成長スピードではなく、言葉が出るのが遅い、あまり遊ばないといった場合はどうでしょうか。
こうした発達のスピードのちがいも、こどもの成長では個人差がよく見られるものです。
次回は、成長が遅いと感じるこどもと発達障害との関係についてご紹介します。
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