発達障がいのこどものグレーゾーンとは?放課後等デイサービスのサポートが重要な理由 その1
発達障がいの世界では「グレーゾーン」という言葉がよく使われます。
グレーゾーンとは、医学的に発達障がいの診断は受けていないものの、発達障がいの特性や傾向が見られる状態のことです。こどもによっては日常生活に支障をきたす困りごとを抱えている場合が多く見られます。
ただ、グレーゾーンのこどもたちは、家庭や学校で発達障がいのこどもたちに比べると生活に馴染んでいることも多いため、必要なサポートを受けられないまま困っているケースが少なくありません。
そこでこの記事から2回にわたって、発達障がいのこどもたちのグレーゾーンとは何か、適切な支援方法について探っていきます。
発達障がいの「グレーゾーン」とは何か?
発達障がいの「グレーゾーン」とは、自閉症スペクトラム障害(ASD)やADHD(注意欠陥・多動性障がい)、学習障がい(LD)といった発達障害の特性が一部見られるものの、診断基準を完全に満たしていないため、医学的に確定できる診断が行えない状態を指します。
つまり、こどもには発達障がいの傾向があると考えられますが、発達障がいの診断は受けていないため、こどもが日常生活で感じている困りごとも比較的少なく、親や先生から性格やしつけの問題だと誤解されることがあります。
そのため、発達障がいのグレーゾーンに当たるこどもたちは、適切な発達支援や教育的サポートからこぼれ落ちる可能性が少なくありません。
発達障害こどものグレーゾーンの特徴
発達障がいのこどものグレーゾーンにはいくつかの特徴があります。
まず、社会的なルールや行動の適切さに対する理解が十分でないため、行動の選択や反応が不適切なことがあります。
また、感情のコントロールが難しいため、怒りや欲求不満が高まることもあります。
さらに、コミュニケーションの困難や他者の視点理解の不足も見られます。
グレーゾーンのこどもたちが抱える困難さとは
発達障がいのグレーゾーンのこどもは、以下のような困難があります。
・社会的なスキルの欠如
グレーゾーンのこどもは、適切なコミュニケーションや対人関係のスキルを持ちにくい傾向が見られます。言葉遣いや相手の感情を理解し適切に対応することが難しいため、コミュニケーションの円滑さに欠けることがあります。
・社会的な規範への理解の困難
グレーゾーンの状態の場合、社会的なルールや行動の適切さに関して理解が曖昧な場合があります。こどもたちは、どのような行動や選択が社会的に受け入れられるかを判断することが難しくなります。
・柔軟な思考の制約
グレーゾーンのこどもたちは、柔軟な思考や問題解決能力を発揮することが難しいことがあります。新しい状況や変化に対して適応することが難しく、予測可能なパターンや環境に頼る傾向があります。
・感情の調整の困難
感情のコントロールが苦手なこともグレーゾーンのこどもたちの特徴です。怒りや不安といったネガティブな感情が高まりやすく、それに対して適切に対処することが難しいことがあります。
・視点の理解の限定
グレーゾーンのこどもは、他者の視点や感情を正しく理解することに制約があるケースが多く見られます。相手の意図や視点を考慮しない行動や、自分の思いを適切に伝えられないシーンが多く、コミュニケーションで支障をきたす場合が少なくありません。
こうした困難さは、発達障がいのグレーゾーンのこどもたちに一般的に見られるものです。ただ、こどもたちが適切なサポートとトレーニングを受けることで、社会的なスキルや自己表現能力を向上させることができます。
まとめ:発達障がいのこどものグレーゾーンとは?放課後等デイサービスのサポートが重要な理由 その1
発達障がいの診断を受けていないグレーゾーンのこどもたちも、日常生活や社会生活でさまざまな困難さに直面していることに変わりはありません。
そこで、日々の暮らしをもっと快適にするために、さまざまなサポートを受けさせることが重要です。
そうした支援のひとつが、最近増えている放課後等デイサービス(放デイ)です。
次回の記事では、グレーゾーンのこどもたちの発達支援を行っている放デイについて説明します。
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