発達障がいのこどもにとって運動療育はなぜ大切なのか③
前回は粗大運動と微細運動を比較して、違いを中心に詳しくご紹介しました。
人は、粗大運動で全身を使った動作をする、微細運動で細かな作業をする……。
この2つを組み合わせて日常生活を送っています。
最終回の今回は、粗大運動と微細運動の発達を促進のしかたや運動療育の大切さをご紹介します。
こどもの粗大運動をもっと伸ばすには?
一言でいえば、「全身を使った運動を日々の生活の中で積極的に取り組む」に尽きます。
全身運動の基本は歩くことです。つかまり立ちから歩き始めるようになると、こどもたちは積極的に家の中や外に出てたとき活発に歩いたり走ったりします。
できるだけ歩く回数や時間を多くしてあげると、歩くことで鍛えられる全身の筋肉が刺激を受けて、粗大運動にプラスになるのです。
ベビーカーや抱っこから少しずつ手を握りながら一緒に歩く機会を増やしましょう。
また、現代生活は車や自転車、公共交通機関をよく使いますが、少しの距離ならこどもと一緒に歩いてみるのもおすすめです。
手を振ったり、足を大股で歩くとさらに手足の協調運動になって粗大運動に効果的です。
このほか、大型施設やビルを訪れたときは、エスカレーターやエレベーターより階段を歩いて上り下りすると良いでしょう。
いきなりで大変そうなら、上りだけエスカレーターを使って下りは階段を使って下りてみるなど、少しずつできる班員で粗大運動を意識した生活にしていってください。
このほか、砂場やボールプールでの遊びは、視覚・聴覚・触覚をはじめ全身の感覚を刺激するため、一度の遊びで相乗効果の高い遊び方です。
バランスの取り方はもちろん、周囲の刺激のうちこどもの好みに合わせて動いたり、歩いたりしていく主体性も伸ばします。
公園で遊ぶときは、すべり台やブランコといった遊具がとくに粗大運動の発達を促進すると考えられます。
安定姿勢を保持する、歩く、足を適切に動かす、全身で勢いをつける、立ち上がるなど、複雑な動作を瞬間的に組み合わせて協調しなければならないからです。
運動遊びや体操教室でよく取り入れられている種目でいえば、マット運動やトランポリン、バランスボール、平均台やなわとびなども、複数の粗大運動をうまくこなす必要があるので、おすすめです。
こどもの微細運動をもっと伸ばすには?
粗大運動に比べて、微細運動は身の回りの手の届く範囲でおこなう遊びや日常生活のさまざまな作業で促進できる動きです。
おもちゃ教材、プラモデルや手芸、ボードゲームといったこども向けのアイテムや室内でできる趣味は目と手を協働させて作業しなければならない微細運動の代表例です。
また、調理や洗濯、掃除など家事のお手伝いや、食事をする、歯を磨く、文字を書く、ハサミで物を切る、ボタンの止め外しや衣服を脱ぎ着するなど、日常生活で欠かせない動作は微細運動を養う効果が期待できます。
New Step大阪では粗大運動と微細運動を意識した運動療育を実施中!
こどもの心身の発達に、粗大運動と微細運動と呼ばれる2種類の運動が非常に大切なことがわかりました。
とりわけ発達障がいのこどもは、日常生活で必要な粗大運動と微細運動が苦手な子が多く、脳の発達にも影響しているといわれています。
以前から発達支援の現場では、運動の重要性を意識した発達障がいののお子さまへの取り組みを続けてきました。
吹田にあるNew Step大阪でも、柳沢運動プログラムと呼ばれる発達支援の分野で評価の高い運動療育を導入。
通っているこどもたちに日々、運動遊びを通じてからだを動かす楽しさを指導しています。
脳の発達の鍵を握る運動。もしこどもの発達や運動量に不安のある方は、日常的に運動療育が受けられる機会を作ってみてはいかがでしょうか。
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