発達障がいのこどもがプログラミングでゲーム開発!?得意で就労するプログラマーへの道②
前回の記事では、発達障がいをもつこどもによって、プログラミングの学習が向いている場合が多いことをお伝えしました。
こだわりが強く自分のルールで生きている自閉症スペクトラム障がい(ASD)をはじめ発達障がいの特性とプログラミングの要素で通じるものが多いからです。
論理的思考力や問題解決能力が身につくプログラミング学習。
そこで今回の記事では、発達障がいを抱えるこどもたちがプログラミング学習をするメリットと、就労支援から見たプログラミングについてご紹介します。
発達障がいのこどもとプログラミング学習のメリット
1.得意分野や好きなことを伸ばせる
こだわりが強い、落ち着きがない、など発達障がいの特徴があってもプログラミングならこどもの能力を伸ばせるチャンスがあります。
たとえば、ADHD(注意欠陥・多動性障がい)では落ち着きがなく集中できないという悩みをもつ親御さんは少なくありません。
一方で、ゲームならずっと集中して遊び続けてしまう場合があります。
プログラミングは、論理的な思考力や問題解決能力を通じてゴールを達成するゲームとよく似ています。
実際、ゲーム好きのこどもがプログラミングにハマって何時間も集中して作業するこどもがいて驚くほどです。
本人の好きなものを伸ばして、ゲーム感覚で遊びながらプログラミングに集中できます。
2.プログラミングで就労につなげる
発達障がいを持つこどものなかには、周りの空気を読むのが難しく、人間関係を維持するのが苦手な子が多くいます。
たとえ何かに秀でいても、社会に出て仕事をしていく上でコミュニケーション能力で心配な部分が多いといえるでしょう。
ただ、ビジネスの世界でIT化が進み、リモートワークが当たり前になった今、メールやチャットだけでプログラミングの仕事ができるようになりました。
対面や電話は苦手なこどもでも、プログラミングに集中して仕事をして、クライアントや営業などは他の人に任せることも可能です。
また、発達障がいによってはこだわりの強さのため、自分が今興味のあることやルールに執着してしまって、スケジュールの時間や人との約束が守れないといった傾向が強く出ます。
こだわりが強いことそのものは、集中力を発揮して物事を突きつめるのに大切なことです。
あわせて、企業や事業所でテレワークで働く場合はもちろんのこと、業務委託のようにフリーランスで働く人は、納期に合わせて働けばいいので毎日必ず朝のこの時間までに出社しなければならない、という時間的な制約が少なくなっています。
発達障がいをもつこどもたちもプログラミングのスキルを身につければ、在宅ワークだけで自分の能力を十分に発揮できるチャンスがあるのです。
放デイや児童発達支援でプログラミング療育を取り入れているところも
発達障がいのもつ特性がプログラミングとマッチする部分が大きいことがわかりました。
そのため、最近は発達障がいのソーシャルスキルを高めるひとつとして、放デイ(放課後等デイサービス)や児童発達支援事業所でプログラミングを療育に取り入れているケースが増えています。
ただ、プログラミング学習は、まだまだプログラミングの先生が少ないこと、発達障がいの種類に合わせた特性をつかんで上手く指導できる先生が限られていること、などの課題も残っています。
市販されているプログラミングの学習教材には、DVDをはじめさまざまなアプローチで自宅でもわかりやすく勉強できるものもあります。
最初の一歩で手に取ってみてはいかがでしょうか。
あわせてプログラミング学習に力を入れている放デイや児童発達支援を探してみましょう。
プログラミングのレベルをアップするのに欠かせない合理的な考え方やコミュニケーションスキルを高めるソーシャルスキルトレーニング(SST)、脳の発達をうながす運動療育に取り組んでいる放課後等デイサービスの利用がおすすめです。
まとめ:発達障がいのこどもがプログラミングでゲーム開発!?得意で就労するプログラマーへの道②
発達障がいを抱えるお子さんでも、特性に合わせた学習を積み重ねてプログラミングのスキルを身につければ、将来の就労につながる可能性が十分にあります。
プログラミング学習を療育に取り入れている放課後等デイサービスが少しずつ増えています。
あわせて、放デイや児童発達支援で受けられるプログラミングを身につける基礎となる日常生活のさまざまな力をソーシャルスキルトレーニングや運動療育を通して、プログラマーへの道をフォローアップしてあげてみてはいかがでしょうか。
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