支援方針(児童発達支援事業)
「NewStep大阪2nd吹田青葉丘教室」、「NewStep大阪3rd江坂教室」では、発達が気になる2歳~6歳の未就学児童を対象に、運動(運動遊び)と集団活動を軸とした療育を提供しており、心と体の両面を育てることを大切にしています。就学前準備など日常生活を送るのに必要な「知識・スキル・経験」を集団活動のなかで、一人一人のペースに合わせて楽しく身につけるためのサポート(支援)を行います。
日々のサポート(支援)では「目先の成果だけを求めず、5年後、10年後の姿を考えた支援を提供する。」を理念に、児童が安心して楽しく過ごせる居場所であることを大切にしています。
教室のプログラム概要
支援プログラム(5領域)について
5領域とは以下の5つを指します
NewStep大阪では、厚生労働省のガイドラインに示されている、「5領域」について、集団での取り組み、運動療育等の各活動を通して、総合的に支援を行います。
① 「健康・生活」
心と体の健康の維持・改善
日常での関わりや療育を通して、健康状態や、心の状態把握に努めています。気がついたところは保護者様や、学校や保育所(幼稚園)などの関係機関と共有を図り、早期の改善へ繋げていきます。調理活動では、料理をして食べる、お菓子を作るなどの過程を体験することで、食育について考える機会も設けています。
生活リズム、生活習慣の形成
運動遊びや静かな活動などの療育を通して、睡眠、食事、排泄などの基本的な生活リズムが身に付けられるように、メリハリのある活動プログラムを提供しています。環境面では、掲示物やひとりひとりに合せたお声掛けなど、わかりやすく過ごしやすい環境となるように、工夫をしています。
基本的生活スキルの獲得
活動のなかで、自立した行動へ繋げていけるような支援、関わり、環境を提供します。室内での調理活動や、制作活動だけでなく、課外での活動を通して、様々な経験を積める社会体験活動も取り入れることで、サポートを受けながらでも自分で取り組み、「出来た!」という達成感を大切にしています。
② 「運動・感覚」
基本的運動機能及び体幹・筋力の向上
「運動あそび」を通して、楽しく体を動かします。楽しく体を動かしながら、基本的な体の使い方、動かし方、指先の感覚をはじめとした体幹・基礎筋力の向上だけでなく、空間認知能力の向上へ繋げていきます。運動遊びは、ひとりひとりの課題やニーズに合わせて楽しく継続できるようなプログラムを提供しています。
保有する感覚の総合的な活用
「運動あそび」には、手足の指先を使った遊びや、耳で聞いた言葉通りに取り組むプログラムも取り入れています。また、各感覚を刺激するような集団での遊び(集団遊び)も提供しています。
③ 「認知・行動」
認知の発達や行動の取得
「運動遊び」に取り組むことで、さまざまな感覚刺激を図ります。視覚、触覚、聴覚などの感覚を刺激することで認知の発達を促していきます。
空間や時間等の概念形成の習得
運動と学習は、密接に関わる部分でもあります。「運動遊び」では、身体感覚を養うことでボディイメージを高め、さまざまな感覚から認知を行い、行動面のコントロールへと繋げていきます。
適切な認知、行動の習得
さまざまなルールや環境プログラムを提供し、その環境に応じた認知を行い、適切な行動へ移していけるようにサポートします。また、繰り返し取り組むことで理解を深めて、行動の定着化を目指します。
④ 「言語・コミュニケーション」
言語の形成と活用、受容と表出
活動を集団で行うことで、自然とSST(社会生活技能訓練)の要素を含んだ取り組みとなります。集団活動では、楽しい環境づくりのなかで、たくさん笑い、チームで協力して話し合うなどの機会を設けることで、相互間でのコミュニケーション能力の向上を目指します。
コミュニケーションの基礎能力の向上
集団遊びでは、お手本として支援員と一緒にお友達の前で発表するなどの機会を設けることで、集団の中でも自信をもって過ごせるようにサポートをおこなっています。そこから集団の中での意思表出、相手の話の傾聴、相互間でのやりとり等に繋げていきます。
コミュニケーション手段の選択や活用状況の概念の獲得
日々のお友達や支援員との関わりだけでなく、「静かな活動」ではフラッシュカードや絵本(紙芝居)の読み聞かせを通して、状況に合わせた考える力を養い、コミュニケーション力の向上を図ります。
⑤ 「人間関係・社会性」
他者との関わり(人間関係)の形成
運動プログラムである「運動遊び」「集団遊び」をはじめ、SST(社会生活技能訓練)を取り入れたさまざまな集団活動のなかで、楽しく身に着け、実践することにより、たくさんのお友達や支援員との関係性の構築を図ります。
自己理解と行動の調整
活動のなかで、環境や場面に応じたルールやお約束についての理解を深めます。また「運動遊び」では、身体の感覚を刺激し、自身の体をコントロールすることを体得していくことで自己理解を深めて、感情面のコントロールをする力が高まっていきます。
仲間づくりと集団活動への参加
集団での遊びや、集団の中で過ごすことが苦手でも、ルールや環境を工夫することで少しずつ参加できるようになります。そのためには、小さな「出来た!」という達成感を積み重ねて自己肯定感の向上へと繋げ、前向きな気持ちで集団のなかでお友達と一緒に過ごせるようにサポートをします。
家族支援について
連絡帳(連絡ファイル)以外でも日々の送迎の引き渡しの際などに、事業所での様子をお伝えするとともに、ご家庭での様子等について聞き取りを行い、子育てに関する困りごとや児童の発達状況や特性の理解に向けた相談援助や、発達上のニーズ(課題)についての気付きの促しと支援方法の共有による連携などの支援を行います。また、事業所での面談以外でも、お電話でのご相談や、保護者参観についても随時行っています。
移行支援について
地域の保育園(幼稚園)や小学校の就学など次のライフステージへの、将来的な移行(準備)に向けての支援を行います。
移行先の選択についての家族への相談援助や、移行先への受け入れ体制づくりへの協力や相談援助を実施するとともに、必要に応じて保育園(幼稚園)などの併行利用先や移行先と児童の状態や支援の内容などについて共有を図りながらサポート(支援)を行います。
また、日々の療育活動のなかでの課外活動(校外活動など)で、さまざまな体験や経験を積むことで視野が広がり、多くの選択肢が獲得できるように支援を行っています。
地域支援について
通われている保育園(幼稚園)等と、児童の抱えている課題(ニーズ)や支援方法の共有、児童発達支援計画の作成や見直しに関する会議の開催など、情報共有や連携、調整を行います。また、児童が利用している障がい児相談支援事業所や障害福祉サービス事業所、他の障がい児通所支援事業所、医療機関等とも、生活支援や発達支援等で情報共有や連携、調整を行います。
虐待が疑われる場合には、児童相談所やこども家庭センター等へ情報提供など協力を行い、連携して取り組みます。
職員の質の向上に関する取り組みについて
「NewStep大阪吹田教室」、「NewStep大阪2nd吹田青葉丘教室」、「NewStep大阪3rd江坂教室」は、吹田市や吹田市障がい児支援事業者連絡会主催の研修会や連絡会議にも積極的に参加をしています。
法人、事業所としての取り組みでは、NewStep大阪全事業所と法人(株式会社ジーエル)の合同で、「感染対策・防止委員会」「虐待防止・権利擁護委員会」「身体拘束防止委員会」「安全管理委員会」を設置しています。各種委員会では、定期的な会議で、事業所内の課題だけでなく、さまざまな事例に対して検討を行い、改善を図っており、事業所や職員に対しての委員会主催による研修・勉強会を開催することで、事業所の課題に対しての改善だけでなく、職員の知識や支援スキルの向上を図っています。
法人(株式会社ジーエル 児童福祉部)の取り組みでは、職員のスキルアップや支援スキル、知識の向上を目的として、資格の取得や外部研修への受講を推進しており、資格取得、外部研修を受講する職員に対しての支援・サポートを継続して実施しています。
行事(イベント)について
「NewStep大阪吹田教室」、「NewStep大阪2nd吹田青葉丘教室」、「NewStep大阪3rd江坂教室」では、夏はプールや水遊びイベント、冬はクリスマス会など季節に合わせた課外活動や調理活動、制作活動等を企画しています。日々の運動療育(運動遊び・集団遊び)等でも季節の特色をだして楽しく取り組めるように支援を提供しています。
また、1年を通して、社会見学(企業見学)などの遠足行事や、防災センターの体験学習など、新しい学びや体験、経験を積めるように、月ごとにイベントや行事を企画、提供しています。